今回は三宅の講師を勤めさせてもらいました。
公認指導員がそれぞれ得意分野で講師をやれば、指導の実戦の勉強にもつながります。
研修会を前にいろいろ調べて教材作り、三宅の歴史や現況、いろいろな流れなどを座学で。
まずは概要、寄せ太鼓、神楽、木遣り、打ち込みの説明、下拍子の打ち方、注意点、交代の仕方などに
続き重心移動や上拍子の左手・右手の使い方、音を出すコツなどの講習を行いました。
実際に打ちながら交代の仕方、音のメリハリのつけ方、体の使い方などを伝えました。
3時間の講習で、三宅初心者もいましたが最後は何とか打ち込みができるまでになりました。
私も久しぶりに全力で打ち込み、さすがに疲れましたが、爽快そのものですね。
公認指導員として、どういう三宅を打って行くべきなのか、またそれを三宅と呼ぶのか、
課題は今後つめて行く事になります。
現況では三宅島郷土芸能保存会の三宅、これは現地の祭りで実際打たれている太鼓。
また鼓童に三宅を伝授したとされる芸能同志会の三宅、私はここで修行しました。
これ以外に各太鼓団体が三宅と称しているその他の三宅があります。
三宅島本拠地の保存会は、神着木遣り太鼓(かみつききやりたいこ)の名称で東京都の無形文化財の指定を受けています。
東京都に本拠地を置く芸能同志会は神着神輿太鼓(かみつきみこしたいこ)で活動をしています。
鼓童の三宅はその活動によって世界的に有名になりましたが、あくまでも舞台用の創作太鼓でしょう。
地元保存会はそのHPで、神着木遣り太鼓と称して似ても似つかない太鼓が打たれている事に憂慮しています。その場合は神着木遣り太鼓と名乗るのは地元に対してたいへん失礼なことになります。
指導員はそういう事も知った上で三宅を打ってもらいたいと思います。
そんな事で太鼓の教養を深めてもらいたいと思いながら本日の講習を終了いたしました。