先日雨の日のバスに乗っていて、なぜだかわからないのですが子供の頃を思い出しました。
昔のバスの床は木でした。雨が降るとその木の床が濡れてなんとも危なっかしく、
また、防腐剤として塗ってあるコールタール(?)の臭いが
特にきつくなったような記憶があります。
おぼろげな記憶を辿ると、電車の床も木だったかと。
いや、学生の頃、とってもローカルな横浜線で通学していたのですが、確かまだ単線区間があり
古い車両は木の床だったような気がします。
横浜線は八王子から横浜港へ生糸を運ぶために施設された路線だったと思います。
新幹線が開通し、新横浜駅ができた事で横浜方面は複線化されましたが、中山駅から先は
しばらく単線で、チョコレート色の古い車両が残っていたように思います。
真冬の通学、窓からは隙間風が首筋を直撃、その代わりベンチは場所によってヤケドしそうに
熱いところがあったりで、できるだけ座席の前の方に座り、隙間風と熱を避けていましたっけ。
大学がある橋本駅では電車とバスの連絡がまったく連動しておらず、
電車が到着すると同時にバスが行っちゃうという非情なダイヤでした。
バスは30分に1本しかなく、駅前のひなびたレコード店から流れて来る
青い三角定規というグループが歌う「太陽がくれた季節」、君は何を今見つめているのの
歌を耳にしながらバス停の時刻表をむなしく見つめておりましたっけ。
多摩ニュータウンができ、あの辺りはすっかり都会になってしまいました。
かつてのローカル線、横浜線は横浜へ出る通勤電車として、昔の面影はまったくないようです。