先日、地下鉄銀座線で上野に出かけた際、乗り合わせた車両です。
後で調べてみるに、1000系特別仕様車とのことで出会う確率は5%なんだとか。
銀座線は1927年(昭和2年)浅草~上野間を開通した東洋では初めての地下鉄なんだそうで、この車両は当時の復刻版らしい。
子供のころ、銀座線に乗った記憶があり、真夏でも地下のひんやりした冷気が窓から入ってきた事を覚えてます。
当時のキャッチコピーは「夏涼しく、冬温かい」という内容だったように思います。
井戸水と同じ原理で、地下空間は通年18℃、夏涼しく冬温かいというわけです。
今ではこの地下空間には熱がこもり、夏は冷房なしでは地獄と化します。
銀座線で他に覚えているのは、駅近くのポイントに差し掛かると車内の電灯が一瞬消え、非常灯のような予備灯に切り替わる事。
これはトンネルの天井が低いために電気を天井から取れず、線路わきのレールから通電していた事に原因があります。
駅近くではポイントがあり、そこでは通電レールも構造上切れているため車両に送る電気も来なくなっちゃいます。電気がなくても電車は惰性で走るので止まる事はありませんが、バッテリーに切り替わるため車内の電灯は一瞬消え、予備灯が点灯します。
そんな懐かしい記憶も甦りました。
新車両はレトロな雰囲気を再現していましたが、壁には液晶モニターが埋め込まれ、東京メトロのCM画像がひっきりなしに流されておりました。
昔の車両は床が木のはずですが、そこは耐久性の問題で再現できなかったと思われます。
それと、レトロなものはかなりデコラティブなところがありますが、本車両はほぼデコラティブなものは排除され、機能的なすっきりめデザインになってます。
デコレーションは機能的には殆ど無意味な代物、にも関わらず余分にお金もかかっちゃうのでこれが限界かなとも思います。
でも、人はあえて非機能的なものにも魅せられたいという欲求もあるのではないかと思ったりします。