HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

スリランカ:アリンコとゴキブリ

※写真はありませんがゴキブリちゃん苦手な方はスルーしてくださいませ。

夜中にロッジでパソコンに向かっている時、床のタイルの上を見覚えのある黒い昆虫がさささっと横切って行ったのでありました。
次の瞬間、本能的に雪駄をつかみ、このゴキちゃんめがけて打下ろす。
醜く潰れた亡きがらに嫌悪感を催しつつも、ゴミ箱に捨ててしまえば二三日後にはそんな事はもうけろっと忘れているに違いないのです。
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ゴキブリを無条件に殺す権利は果たして人間にあるのか?
ゴキブリも人間も同じ一個の命。
人から見れば一匹の虫けらだけれど、ゴキちゃんにしてみれば人と同じようにこの世に生を受けそれなりに一生懸命生きてきただけに違いない。
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そんな事を考えながらいつか眠りに落ちていたのでありました・・・。






翌朝起きてみるとそこにあったゴキブリの亡骸がなんときれいさっぱりかき消えていたのであります!
いくらなんでも再起できる状態ではなかったし、ゴキちゃんの痕跡も床に残っているので昨日の出来事が夢ではなかった事は確か。

見ると一匹のアリンコがあたかも現場検証をするかのように殺害現場のあたりをうろついているではありませんか。
これは恐らく早朝にアリンコたちがせっせと片付けたのではないだろうか。
うん、きっとそうに違いない。

ゴキちゃんは不慮な死を遂げ、いや私に殺されたけれど、どうやら生命循環の輪の中に入れたようだ。
ゴキブリの死は無駄ではなく蟻たちの糧となってその命は立派に引き継がれた・・・。
私は単にゴキブリ一匹を叩き殺し、それですべてが終わったわけではなかった事に少々安堵感を覚えた。

そう考えると少し気が楽になれたよう。

スリランカは仏教国、自然豊かなロッジに暮らすと、こんな事を考えさせてくれる国でもあるわけです。

日本にいたらまったく意に介さなかった出来事かも知れません。