スリランカの人々はカレーは手で食べる。
左手は不浄の手とされるので使うのは必ず右手です。
ただし、パンをちぎったりするのは両手でOK。
まず、指先を使って皿の上のライスとカレー、ポルサンボルといわれるココナツとカツオブシ香料で作られた調味料、ルヌ・ミリスという香辛料(ルヌは塩、ミリスはスパイス特に唐辛子)をよく混ぜ合わせます。
よ~く混ざったら4本の指で適当な量をつまむようにしてライスを手の指先に盛るように乗せ、口先に持って行きながら親指の背(爪がある側)で全体を押し出すようにして口に運びます。
その際、指全体を幾分細めるようにするとライスがばらけずに済みます。
日本では握り寿司を手で食べる習慣があるので、カレーを手で食べても違和感は無い筈なんですが、どうも意識としては皆さん遠慮するようです。
スリランカのライスは日本のジャポニカ米と違い、粘り気の無いパラパラライスです。カレーも粘り気の無いシャブシャブの感じなので、ライスがカレーの汁を適当に吸い、ポルサンボルなどももともと乾いている食材なので、混ざり具合が絶妙な食べ物になります。日本のカレーは手では食べると手も口も悲惨な姿になるでしょう。
食後はライムを浮かべたフィンガーボウルで手を洗ってさっぱり。
金属のスプーンを介在して食べるより、手のぬくもりや柔らかさを感じながら食べるカレーはまた格別な味わいがあるように思います。