HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:自分なりの基準

太鼓の演奏を鑑賞(審査)する場合、自分なりの基準を設けています。

1、音楽になっているか?
前にも書きましたが、太鼓はメロディがありませんがその中できちんと音楽としての表現はできているか。

2、音を大事にしているか?
音楽的表現に結びつきますが、太鼓の音色に気を使っているか。
最近目に止まった演奏で、ひたすら音圧を追求するのではなく、
え?太鼓からこんなに柔らかい音が出せるの?!と不思議に思ったものがありました。

3、楽器を使い分けているか?
これも前に書きましたが、太鼓の種類によって音色の特徴があります。
それぞれの音色を活かす構成になっているか。

4、目をつぶっての鑑賞に耐えうるか?
見た目のパフォーマンスも太鼓の要素ではありますが、
そのパフォーマンスを無視しても1の音楽になっているか?が問われます。

5、音無しの鑑賞でも楽しめるか?
4とは逆に、見た目の動きの要素を取り入れているか。
特に伏せ打ちの場合は見た目の変化に乏しい太鼓になりがちです。

6、複層的な音作りをしているか?
複数の人数で演奏する場合、従来は全員で同じ楽曲を皆で揃って打つ、というスタイルでした。
一糸乱れぬ演奏、という点で見せ場を作れますが、それはそれとして
せっかく複数で演奏するのなら複数でしかできない事にトライしているか。
3人だろうが20人だろうが全員で同じものを打つ、というのは私の中では古風な太鼓になっています。
音も動きも一緒、人数分音圧が上がる太鼓・・・。
例えば6人で演奏する場合、6通りの複層的な音が出せると思うわけです。

7、立体的な構成になっているか?
6に同じく、前後左右で音が変化する、音だけでなく打ち手や太鼓そのものを移動したりして
立体的に見せる聴かせる要素を取り入れているか。
全員で同じものを打つ従来の一糸乱れぬ演奏は平面的なスタイルと言えるでしょう。

8、音の表現に秀でているか?
1の音楽的な表現に重複しますが、小さい音や無音状態も音として駆使しているか。
太鼓だからと常に音を出している必要はないと思います。

9、印象に残るフレーズまたは動きがあるか?
これはまた聴いてみたい、観てみたいと思わせてくれるものがあるか。
例えば、お囃子はずっと聞いていても何度見ても飽きが来ません。
創作太鼓にもこの要素は欲しいと思います。

10、笛の息吹は表現できているか?
太鼓に笛はつきものと言っていいくらいですが、笛の微妙な表情を生かしているか。
最近、篠笛の演奏を聞くにつれ気になっている点があります。
息を入れる際、同じ調子で平面的に吹いていないか。
雅楽龍笛を習っていた時、笛に息を入れる際に、
出だしはいきなりではなく息を漏らす感じでふうわっとと言われました。
この方法で吹くと、音に微妙な表情が生まれます。


これらはあくまでも自分なりの基準で、好みもあるので全部が全部正しいとは限りません。
それでも演奏の評価をしなければならない時は同じ基準でやらないと不公平になりかねません。
今の所の判断基準という事で。