HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

川柳:自立

 自立して いうこと聞かぬ 人になる 

黒い瞳の伯爵夫人として、オーストリアはウィーンの社交界の話題をさらった日本人、

クーデンホーフ光子のドキュメント番組を見ました。

明治時代に日本を訪れたクーデンホーフ伯爵に見初められ、17歳の若さでヨーロッパに渡った

青山みつの生涯を描いたもの、この人の事は初めて知りました。

7人の子供をもうけ、67歳で没するまで一度も日本に帰らなかったそうです。

クーデンホーフ伯爵が心臓発作で急死したのち、女手ひとつで子供たちを育てあげたのですが

その厳格さ故、成人した子供達と疎遠になっていたとか。

子供達の中には作家や思想家として成功を遂げているものも少なくありません。

次男のリヒャルトは母光子に勘当されましたが、

今のEUの元になった汎ヨーロッパ主義の論文を発表しノーベル賞の候補にもなっています。

母は子供達が巣立って行けるように必死で育てるのですが、

巣立ちは子供が自立するという事で、経済的にも思想的にも独り立ちするという事、

母親との間に意見の食い違いが生まれても致し方ないものと。

子の親離れ、親の子離れといったところでしょうか。


これは親子の間だけではなく、師弟の間でも同じかも知れません。

自立がないと継続や発展が望めません。

しかし、その関係は対立ばかりではなく、尊敬や敬愛というものもあるわけで

そんな中から流派というものも自然発生するものと。

流派は考え方の違いで、これは宗教でもおんなじ。

まあ、開祖や元祖、宗家の人は、あの若造が、と思わない度量の広さが必要かと。