仏教の中に捨身飼虎という教えがあります。
有名なところでは法隆寺の玉虫厨子に描かれている捨身飼虎図、
七匹の子を抱えた飢えた母虎の前に自分の身を投げ出して虎の命を救う、という物語です。
話の出所となっているのは古代インドのパーリ語仏典、現世、前世、来世の
釈迦仏の因縁が描かれているもの。
ジャータカ物語として知られていますが、インドに伝承していた説話が元になっているそうです。
自分の身を捨てて他者を救うという説話です。
これからは他者のために自己犠牲も厭わないという慈悲の心を説いているのかも。
もっと深読みすると、自分の命が他の命に受け継がれるという
命の循環を表しているのではないかと。
仏教では殺生は禁じられていますが、さて、ここで豚が登場します。
豚ちゃんは人様に食われるためだけに飼育されます。
豚の身になれば、まさに自分の身を捨てて、人を救っているわけで、仏の教えを実践しているわけです。
自然界では壮大な命の循環が行われているわけで、釈迦はこれを輪廻としたのかも。
ひょっとすると前世は豚だったのかも・・・、と考えてみてはどうか、と釈迦は問うている?
その意味で仏教もキリスト教も自殺は戒めているのかも知れません。
自殺する場合は虎に食われて死ね、と!?
それは置いといて、命をいただく事に感謝しつつ、豚肉を噛みしめる事に致しましょう。合掌。