愛宕山は自然地形では23区内最高峰、海抜26m。
ちなみに人工地形で23区内最高峰は新宿区の箱根山、海抜44、6m。
近くにある江戸から続く老舗蕎麦屋に行った帰り、ふらりと立ち寄ってみました。
建設当時の姿の模型が展示されています。
今は高層ビルに囲まれてその面影はありません。
博物館の中に、江戸末期に愛宕山頂から撮られたパノラマ写真が展示されています。
大名屋敷やお寺の瓦屋根がはるかに続き、各屋敷の火の見櫓とおぼしき搭が目を引きます。
このまますっかり残されていたら世界遺産登録は間違いないでしょう、美しい・・・。
う~ん、絶景かな、江戸時代に行ってみたい・・・。
館内は1階から4階まで展示がなされており、1階にはミュージアムショップも。
ラヂオ初放送のセットやテレビ実験放送装置の復元されたもの等、日本の放送の産声が聞こえてきそう。
イロハのイの字がテレビで送受信されたものの復元装置。
1940年(昭和15年)に開催が決定していた東京オリンピックが戦争のために中止、
この時もテレビ中継の計画があり準備を進めていたがそれに伴って技術開発も中止、
もし時代が平和であったならば日本の放送技術が世界を席巻していたかも。
二階は放送の歴史がつぶさにわかります。
真珠湾攻撃に始まる「本八日未明、米英と戦闘状態に入れり」、というあの甲高いラヂオ放送も
聴く事ができたり、また終戦(敗戦)の時に流された玉音盤の原盤も保存されています。
「堪え難きを堪え忍び難きを忍び」の一節のアレですが、改めて聴いてみても意味不明・・・。
中二階にある各局放送局のポスター展示。
ノスタルジックな図案が何ともいいお味。
三階はラジオの効果音装置を実際に試せるコーナーやひょっこりひょうたん島で使われていた人形、
などなどオモシロイ展示がたくさんあります。
また、資料室での図書の閲覧、過去の番組9000本を視聴できるコーナーがあります。
一階ではガイドさんが待機しており希望があれば全フロアを案内してもらえたり至れり尽くせり。
一通り巡ると一時間半はかかるとのこと。4階で番組のアーカイブを観たりするとそれだけで一時間。
無料でとことん楽しめる施設、意外と穴場スポットです。
この博物館、放送技術や放送の歴史を知る事ができますが放送の歴史は近代の膨大な歴史を
丸ごと保存しているわけで、日本の近代史の宝庫といってよいでしょう。
月面着陸、ケネディ暗殺・・・14分間に凝縮された番組をみるとため息が出ちゃいます。
オモシロイ場所であります。