先生ご夫妻を囲んでこの日は8人で中華料理をつつきました。
八丈島のくさやの秘密やらいろいろな話をしつつ、最後はやっぱり太鼓の話題。
先生曰く、太鼓はやっぱり音だからねと。
八丈太鼓も打ち込む姿を見せないと観ている人を引込む事ができない。
キタマダには84歳の女性の打ち手がおりますが、打った右手が下に流れるクセがあります。
この点は先生が何回も指摘するのですが油断すると手が流れてしまいます。
手が流れるのは投げやりに見えてしまう、真剣さが足りないからだと先生は辛口です。
私は伏せ打ちもやっているのでわかるのですが思うに八丈太鼓は垂直な面を打つので、
普通の水平面を打つ太鼓より打った手が下に流れやすいのではと。
水平面を打つ太鼓であれば上から真下に打ち込んでも手は流れようがないのですが、
垂直面の太鼓では上から打ち込むとその勢いで下に抜けてしまう。
太鼓面をこするように打ってしまうわけです。このこするクセが出てしまうんですね。
でもこの方は音がしっかり出ているし、勢いのあるいい太鼓を打たれます。
また別な打ち手にも辛口な助言が飛び交います。
曲の構成について、ダラダラと続けてしまい聴かせたいところ聞きたいところのメリハリがないと。
聞いて気持ち良くなるような、思わせぶりな太鼓の構成が必要という事をおっしゃってました。
聞き手に期待させたり期待通りの音を出す、またいい意味で期待を裏切る意外性、
この辺を織り交ぜて、すべて自分で構成しなければならない難しい太鼓だとも。
私は個人打ちの時でも先生が気が付いたところで止めてそこでアドバイスをしてもらった方がよいと
提案しました。先生もそのやり方をしたいし、した事もあるのだと。
一回終わってからだとどこがどう問題があったのかがわからなくなってしまうと。
これに対しては自分は一旦個人打ちを終わってから指摘してもらった方がよいという人もいます。
途中で中断すると流れで打っているのでわけがわからなくなってしまうという事でこれも頷けます。
稽古のつけ方も人それぞれで、全部一様にとはいかない難しさがあるもんですね。
いずれにしても八丈太鼓は太鼓一つに自分の宇宙を実現できるすばらしい太鼓だと思うので
何かしらのアドバイスは是非に欲しいとお伝えしました。
自分は辛口なので、とおっしゃっていましたがそれが向上のバネになるので
ビシビシと鍛えていただきたいものです。