HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:太鼓のはしご

新たに三宅太鼓を始めましたが、三つの教室に顔を出しました。

三つの教室の講師が口を揃えて語っていたのが
打ち方はどれが正解ということはありません、自分は自分のスタイルで教えます、
という言葉。

和太鼓、特に地域の伝統芸能として根付いている太鼓は
口伝が多く、人から人へ伝えられていくものが殆ど。
演ずる人によっても微妙に変化します。

その事は伝統芸能の難しさでもあり、楽しさでもあると思います。
曲を習い、自分のものにできたとき、その人流の伝統が生まれるのではと思います。
人はロボットではないわけで、万人同じ形で打てるわけがありません。
その人の体の個性がその人のスタイルを決めるわけです。
研究、研鑽の結果、自分流で打てたときはじめて伝統は引き継がれるものと思います。
内容が変形するのはあまりよいとは思いませんが、スタイルはそれぞれ個性的であってよいと思います。

初めて見学に行った鼓童出身の富田和明氏。
各地の伝統太鼓に造詣が深く、三宅もその一つ。
合理的な指導方法をとられています。

三宅島神着の太鼓を教えている柳川立行氏。
さいたまで開催のワークショップに参加しました。
木遣りや神楽も講習を受けるチャンスに恵まれました。

三宅太鼓を鼓童に伝えた津村明男氏。
三人の息子さんと三宅島芸能同志会を開催しています。
これから定期的に通う事になりそうです。

三箇所の教室はどこも正解、それぞれの違いはあってもそれは個性です。
どれか一つとって、これが正しい、と言うことはナンセンスだと思います。
違いがある事を知る事の方がはるかに大切。

かつてスペインを訪れた時、本場のフラメンコを知りたくて
タブラオ(フラメンコのライブハウス)を二晩で三箇所めぐりました。
二箇所ではどちら?となりますが三箇所以上まわると
フラメンコにもいろいろなスタイルがあるのが見えてきます。
一か所だけ見て、それがフラメンコだと思いこむ事は避けたいです。

庶民的な、土臭いもの、洗練された都会的なもの、観光向きのもの・・・。
それらにどれが正解という事はないと思います。

太鼓も同じで、どれが正解、はないものと思います。
あまり枝葉末節にこだわり過ぎるのはどうかと思います。

大事なのは本質、それを見抜く力。

そのためにはいろいろ見聞きするのが一番よさそうであります。
はしごの上で太鼓打つのもありかな・・・。