HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:成田太鼓祭り

イメージ 1

成田太鼓祭りに行ってきました。

事前にお目当の太鼓の目星をつけておいて会場を回りました。
イメージ 2

イメージ 3
うなぎの参道沿いに演奏会場があり、そこは普段は駐車場になっています。

成田山新勝寺と参道が太鼓祭りの会場となっており、
風情のある坂道の参道を巡るだけでも楽しいです。

最初に向かったのは総門ステージでの三宅太鼓。
以前お世話になった三宅島芸能同志会、
私が所属していた頃はなかった三宅会なる演奏部隊が組織されていました。
久しぶりに同志会の三宅を拝見、打ち姿が統一されて舞台用に編成されています。
これはこれでアリだと思いますが、逆にいうと没個性的な太鼓に。
以前、ある人に聞いた事がありますが、姿を揃える指導に変わったとか、
舞台で演奏するには見栄えがすると思いますが、
元来の地元のお祭りの太鼓とは別物の道を歩んでいるようです。
三宅島に本拠地の一部を移動するという話も耳にしましたが
どういう形になるのでしょうか・・・。
終了後、先生たちに挨拶をして次なる会場へ。

参道の坂道を登って「東京おとめ太鼓」の演奏をみました。
イメージ 4

和太鼓アイドルという触れ込みで和太鼓×アイドルの路線を行く女性チーム。
盆太鼓コンテスト優勝者、ちんどん大会優勝者、グラビアアイドル、
3Dプリンターで製作した篠笛を使ったり。
以前、さいたまマラソンのイベントで同じ舞台に立った事がありますが、
ずっと頑張っている様子。
7月に行われる全国7人制和太鼓コンテストに出場が決まっています。
キワモノっぽいですが実力で勝負してもらいたいところです。

さて次に向かったのは今年八丈太鼓の研修をしていただいた都立南多摩中等教育学校
イメージ 5

全国大会代表に選ばれた高校は成田太鼓祭りに招待されます。
初出場となる今回、高校生たちは笑顔が素敵でこれも指導者の指導の賜物である事がわかります。
南多摩中等教育学校は中学と高校一貫で和太鼓部は最長6年経験できます。
今回は高一の生徒のデビュー戦との事でした。
八丈太鼓は自由闊達な太鼓ですが、やはり舞台用にまとめるのはそれなりの苦労があるかと。
見応えのある演奏でしたが
一点気になったのは中央に据えられたメインの太鼓の音がちょっと高かった事でしょうか。


次に向かったのは隣の会場、和太鼓グループ彩を観に。
彩の演奏は結構観る機会があり、今回は半年ぶりでしょうか。
彩は東大出身の太鼓グループと思っていましたが、
高校の和太鼓部だった仲間が集まって立ち上げたそうです。
今回は衣装が地味になっていましたが、相変わらず元気な舞台でした。
やはりMCの役割とキャラは重要な要素です。
演奏中、観客に337の手拍子をご一緒に、と練習させましたが
演奏が始まると337ではノレない内容、
これはチグハグで不可解な太鼓でした。

同じ会場での次の団体が本命で、同じ指導員仲間のグループ、豊屋。
林田博之氏主宰スーパー太鼓ジュニアにも参加しているメンバーもおり
国宝松本城太鼓祭りにも出場しておりました。
この成田太鼓祭りはビデオ審査があり、とっても狭き門だそうです。
今回の演奏はちょっとノリが悪いような感じを受けました。
高校生の太鼓に比べると笑顔がなく、
特に担ぎ桶の演奏は歯を食いしばって打っちゃってましたが、
ここは笑顔で軽く超絶テクニックをこなしてもらった方がいい太鼓になりそうです。

流れで次の太鼓集団ふじの演奏をみました。
このチームが打っている太鼓は初めて目にするもので、調律ができる長胴太鼓です。
イメージ 6
調べてみるとヤマハが販売しているREMOの和太鼓でした。
いわゆる人工皮革の太鼓で、水に強く調律ができるのが特徴。
太鼓ドラマーのヒダノ修一氏のプロデュースによるものだそうです。
音はちょっとこもるようなイメージですが、
一つづつ手作りの和太鼓にはない工業製品による均一的な音が出せそうです。


次に向かったのは一番最初に行った総門ステージ、TOKARAを観に。

早めに着いたところ、琉球國祭り太鼓千葉支部の演奏をやっていました。
いわゆるエイサーですが、よく練習しているというのが伝わってくるものでした。
これには観客もアンコールの要望が。
アンコールにもきちんとした内容で応えていました。
指笛と空手の演武が印象的でした。

この会場では2チーム観る予定です。
TOKARAは長野を拠点にアート・リー氏率いるチームで5人編成の太鼓、
5人でのアンサンブルがなかなか快感、常にベースラインが二人いて
それが交代して音を紡いで行きます。
締め太鼓のみでの演奏や、太鼓の構成を巧みに変えて飽きさせない演出、
ユーモアも随所に織り込んだ演奏とトーク
途中で以前にもどこかで観たなあという記憶が蘇りましたが
この太鼓はまた観てみたいと思わせるものでした。

次は同じ長野の祭り工房が率いる大太坊。
こちらの演奏も何回も観ていますが、成田太鼓祭りは初参戦との事、
始まりの曲は馴染みのある天地という曲、
私も習った事がありますがそれとは別物に思えるキレッキレの演奏を披露していました。
う〜ん、カッコいい。
太鼓配置替えの時のチャッパのおどけた演奏も素晴らしく
デンデン太鼓を使った掛け合いや、
大きなデンデン太鼓のように紐の先に打球を付けて打球を振り回しながら太鼓を打ち鳴らしたり
一種独特なスタイルを持っています。

いよいよ最後の目的のロボットレストランを観に花咲町ステージへ急ぎます。
ロボットレストランは新宿で外国人観光客をメインにしたショーレストランで
和をテーマにしたエンターテイメントで大人気だそうです。
イメージ 7
会場を動き回る機械仕掛けの山車に乗った太鼓打ちたちがど迫力の演奏を繰り広げます。
川中島の戦をテーマに、上杉謙信武田信玄の武将が太鼓合戦を繰り返したり、
だるまや黒船、花火の演出等もありまさにエンターテイメント!
太鼓指導は先の東京おとめ太鼓がしているそうで内容は本格派。
終了後、もらったチラシに太鼓の打ち手募集の案内がありました。
正社員で給与は月額30万、太鼓研修中もお金が出るそう。
ショーのフィーは8000円らしいので
ショーマンとして太鼓を打ちながら生活はできそうです。
プロの太鼓打で生活して行くのは並大抵ではないので
こういう方法もあるんだなと思います。
いや〜面白かった。

帰り際、途中の会場でまだ演奏をしているところがあったので立ち寄りました。
佐倉太鼓衆というチームで、使っている太鼓に目が行きました。
それは90cmほどある団扇太鼓、
残念ながら音は聞けませんでしたが、胴がない分響きがないと思われますが
薄い、軽いを生かした機動性には優れているのではないかと思われます。
女性二人で運んでいましたし、車にも難なく積めそうです。

成田太鼓祭り、色々な太鼓と出会い充実の一日でした。
電車で2時間ほどかかりますが、その間大太鼓の曲作りに時間が使え、
本当に太鼓づくし・・・。

行きも帰りも人身事故がありましたがそう大きく遅れることもなしに
着くことができました。

成田太鼓祭りの運営は全て民間のボランティアとの事、
これだけ大規模なイベントをまとめるのは大変だと思いますが、
おかげさまで太鼓を満喫できました。