大太鼓、特に定義はありませんが、しいて言えば三尺以上の太鼓を大太鼓と言います。
高い台に乗せて打つのが櫓打ち、正面打ちとも言われます。
バチの大きさは人によって異なりますが、標準としては男性は50〜55cm、
女性はそれからマイナス2cm、太さは3、5〜4cmです。
握りは、色々ありますが、小指と中指でグリップ、他の指は添える程度、
また細かいフレーズの時は親指と人差し指で支持するグリップもあり、使い分けします。
立ち位置は前へ習えの時に指先が太鼓の面に触れるか触れないかくらいの位置、
足は左足が前(あくまでも標準)右足を後ろにひき、それぞれが正方形の対角線上にあるように。
力が逃げないように爪先は太鼓に向けます。
軽く膝を曲げ、重心を真下に落とし、打つ前に深呼吸、丹田(臍の下3cmくらいのところ)に
気を落とします。
これで打つ準備が整いました。
太鼓は左右で打ちますが、肩と腰のラインは平行、肩の力を抜きます。
打つ場合は、自分の腕の軌跡をイメージしつつ、太鼓の面に垂直に腕が動いている事を確認します。
腕の振りがほぼ180度使える伏せ打ちと違い、
腕を使える範囲が90度プラスアルファなのでなるべく高く、遠くの位置からバチを振ります。
そして一番重要なのが「ムチの動き」、腕はもちろんのこと、
体全体をムチの動きでしならせて打ち込みます。
打つ瞬間にバチを握り込む以外は脱力、ふわっとあげてギュッの感覚で。
音を出すために、バチは思い切り引き、稼働距離を稼ぎます。
弓を引き絞り、パッと放つようなイメージで、打ち込みます。
この起点がズルズルと動き始めないのが大事です。
手の平は平行、太鼓の面に垂直に向かいます。手首が固定されないようにここもムチの動き。
個性の問題で、打ち込む時に拳面が太鼓の面と平行になる打ち方もありますが、
これは微妙に裏拳の逆の動きを使う打ち方となります。
手の平を平行になるように構えると、拳面はやや外側に向きます。
太鼓の面とは15度くらいの角度がつきますが、打ち込む時にこれをわずかに内側に回転させます。
そこで生じる回転エネルギーを加えて音を出すカタチになります。
伏せ打ちもそうですが大きく見せる打ち方を心がけます。