「和太鼓は世界一丈夫な楽器なので音を出し切ってあげないと太鼓がかわいそう」。
太鼓の魅力の一つはその圧倒的な音圧にあり、という事が言えると思います。
華麗な打ち回しや超速連打、打ち手の笑顔や掛け声、複数人数の息のあった動き、なども魅力ですが
それらに「音圧」が伴わないとなんとも気の抜けたビール状態ではありますまいか。
太鼓の演奏は例外を除き、映像や録音からはその感動が伝わってくる事は稀有なこと。
感動がないのは思うにあの圧倒的音圧が肌に伝わってこないからではないかと。
人が太鼓を叩く時、自分のエネルギーを太鼓の音に変えます。
そのエネルギー変換された音が観客に達するとその場にいる人たちに打ち手のエネルギーが伝わり
見ている聞いている人が観る人聴く人になった瞬間に感動を覚えるのだと思います。
エネルギーが強ければ強いほど伝わるものも大きい。
自分のエネルギーをいかに音に変換できるか、これが和太鼓の真髄だと思います。
ゆえに音の出ていない太鼓は見ていてもつまらないし、引き込まれる事もない。(少なくとも私は)
かと言って常に最大音圧がいいかというと実はそうでもないわけで、
ドカスカばかりでは聴いている方もお腹いっぱいになっちゃうものです。
そこは構成の妙が感動を引き出す仕掛けともなると思っています。
それでも構成の要は必要な時に音が出せるかどうか、という事が重要になるので
太鼓は泣かせるより鳴かせる事ができるようになりたいものです♪