入院して三日目、差し入れてもらった篠笛、病院の屋上で吹きました。
点滴の管をつけたまま笛を吹くのは生まれて初めて。
これは臨終のときも同じ事をするかも知れない(笑)。
七本、六本ととっかえひっかえ1時間くらい吹いていただろうか。
病室へ戻って寝ていると、看護婦さんに腕をあげていましたか?と聞かれ
ええ、まあ、と曖昧な返事。
血液が逆流して管が詰まるので、腕はおろしておいてください、と釘をさされた。
そうか、それには気がつかなかったなあ。
翌日も屋上に出で笛を吹いたが、この時は点滴のバーを高い位置にしてみた。
いわゆる学習効果というやつですね。
この曲は複数人数でやると面白いかも。
後は即興で気の向くまま吹いてみる。
笛と出会えたおかげでこんな楽しみができるというのはありがたい事。
入院中でも呼吸法で軽い運動にもなるし、何にも増して気が塞ぎこまないで助かる。
病状によってはそんな事できない場合もあるだろうが、今回は恵まれているのかも。
それにしても大都会の病院の眺めは殺風景な事この上ない。
病室の窓から見える風景は病状に影響を与えるのではないだろうか。
コンクリートの壁を眺めているより、生命としての木の緑や、行き交う鳥の姿が
見える方が絶対いいと思う。
以前、三重の特別養護老人ホームの企画をした時、中廊下の突き当たりには必ず庭が見えるような計画をした事がある。
大部屋でも各ベッドの頭には小窓が付いていて、日の光や風を感じる事ができる構造。
当然コスト高にはなるが、施設は誰のためにあるのか、を考えるべきと思う。
その後、どういう形になったかは不明です。
話が脱線しましたが、緑の中で笛が吹ける病院があってもよさそうだと思います。
植物はメンテナンスに費用がかかるけれど、だからといってコンクリートでいいわけない、と思うのであります。
この病院は古いからかもしれません。新しい病院はきちんとしているのかな。