HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

この世:入院1

一夜明けて点滴生活の始まり。
点滴に鎮痛剤が入っているとの事で痛みは殆ど感じません。
午前中は改めてレントゲン、超音波検査、血液検査に尿検査。
やはり胆石が疑われる。
その時点で救急入院から内科の守備範囲へ。
病室も同室の方々に挨拶する間もなく内科病棟へ引っ越しとあいなりました。
体一つで転がり込んだものですから荷物なんてひとつもなし。
まさに着の身着のまま(作務衣に雪駄履き、持ち物は連絡用の携帯電話と財布だけ)、
手ぶら同然で病室を歩いて移動です。
こういうのを手持無沙汰と言うのでしょうね。
(正確に言うと一番のお荷物、点滴用のキャスター付きスタンドがお供です)
 
それからはとにかくベッドに横になっているだけの生活。
朝、昼、夜、就寝前と検温、血圧、問診、排尿排便確認、
過去の傷病調査、アレルギー、事細かく聞かれます。
内科の担当医から翌日の検査内容の説明があり、
胃潰瘍の状態他の確認をするので胃カメラをやりましょうと告げられる。
胃カメラ、三十年ほど前に十二指腸潰瘍もどきをやって
救急病院にかつぎこまれた時の事が頭をよぎる。
あの時の事を思い出すと今でも条件反射的にその苦しさに涙が出てくるほどだ。
私の認識、胃カメラ=ワルイカメラ、なのである。
それにしても暇なのである。
朝、差し入れの週刊誌を隅から隅まで目を通す。
普段は週刊誌は読まないのだが、それにしてもどうでもいい事ばかり書いてあるもんだなあと。
大体、書き出しが、事情通によると、とか、某氏いわく、とかで、最後の文章も~だそうである、
で終わる記事が殆どで、毎週毎週の締め切りじゃろくに取材もできないであろう事が推察される。
 
病室は六人部屋で、入院患者は私を含め4人。
新参者は一番手前のベッド。真ん中ではないのでまだ助かる。
それぞれカーテンで仕切られてはいるが、やはりストレスは溜まりそうだ。
こちらのプライベートはゼロであるが、別に苦にはならないので隣とのカーテンは明け放して、
一部でも外が見えるようにした。
 
家人に翌日の見舞いがてらに笛と旅行書、歳時記などの差し入れを頼み、
夜九時にはおとなしく就寝したのでありました。
 
 咳ひとつ 病室にきく 五月晴れ
 
=============つづく