連日の太鼓指導、今回は埼玉の小学校の和太鼓クラブにお囃子の指導でおじゃましました。
4年生、5年生、6年生総勢23人、新しくクラブに入った4年生が8割弱、コロナ禍で9月から練習開始という事でほぼ初心者、聞くと本物のお囃子演奏は観たことがないとのこと、まずは百聞は一見にしかずで用意してもらった大型テレビモニターに持参したノートパソコンをつなぎ、江戸囃子屋台の動画を流し観てもらいました。
一口に江戸囃子といっても流派もあり、ローカル色が強く、それぞれ独自に変化した可能性があり、この学校でやっている江戸囃子・屋台はyoutube上では発見できませんでした。
出だし(打ち込み)、中間繰り返し部分、最後(切り)を前もって手短に編集したものです。出だし=ゆっくり、だんだん速く、終わり=とてもゆっくり、を実際の演奏ビデオで確認。
今回のテーマはホンモノを観る、起承転結の全体の構成を知る、音に表情をつける、基本的な打ち方、等です。
こちらは今回で3年目、三度目の訪問になりますが、始めから終わりまで同じテンポで演奏しており、演奏全体にメリハリがないのが気にかかっていました。まずは一回子供たちの演奏を見させてもらい、前回指摘の譜面にはこーりゃとかどっこいとか表記されているけれど声には出さずあくまでも心の中でつぶやくという点は改善されているのが確認できました。
バチの持ち方、打ち方を改めて講習、お囃子の打ち方(あまり手を上げず腕は伸ばし気味)で音のメリハリを付ける事を、また口唱歌で譜面を確認、声に強弱をつける事で音の表情をつけるように伝えました。
音に表情をつける?言葉では難しいのでどういうものかを実演。
「みんな演劇とかやった事あると思うけれど、『オナカガスイタナア』と平坦に言うのと抑揚をつけて『あ~、おなかがすいたなあ~』と言うのとどっちが気持ちが伝わると思う?」と言いつつ音を出してみます。
「音は目に見えるんだよ」とまたまた難問をぶつけます。
音が見える???
そうしておいて実演。
小さい音はふりを小さくする事で観ている人は小さい音を目で感じ取れるもの、大きい音はふりを大きくすると大きな音を目で見る事ができる、を説明をし、そして実際に反復練習。
コロナ禍で学校での練習もままならない、との事なので、太鼓がなくてもいつでもどこでも練習ができる方法を伝授しました。
拍手で拍子を刻みながら口唱歌をやる事。口唱歌の通りに太鼓の音が出てくるので、家とか、車に気を付けて歩きながら口唱歌を是非練習してね、大方口唱歌はできているようなので、それに表情をつけるようにしてくださいと伝えました。
演奏の機会はなかなかありませんが、自分たちでのりながら音を出すように、お囃子は元々お祭り等で演奏されうきうきしてくるもの、そういう気持ちで演奏できるように練習を重ねてくださいと伝えてちょうど時間となりました。