先日の深沢神社太鼓演奏、例年は深沢高校和太鼓部との共演でしたが、
今年は和太鼓部が出演を取りやめたため、急遽卒業生が集まり演奏する事になりました。
それでも30人程のOBOGが集結し、アンコールを含め全7曲を演奏しました。
彼ら彼女らを現役の頃から知っていますが、30代となるとさすがにおじさんおばさんの仲間入り?
それでも変わらぬ迫力ある演奏を繰り広げました。
私は以前から、深沢高校の和太鼓は野武士のような太鼓、と思っていました。
野武士、よく言えば野性的、悪く言えば洗練されていない・・・。
最近の高校の和太鼓はプロが指導にあたったり、舞台用に完成された太鼓を打つところが増えました。
曲の構成や動き、太鼓の種類や配置迄計算された太鼓、舞台芸術を目指す方向性ですね。
これに対し、深沢高校は高校生らしさを前面に打ち出した太鼓の伝統を守っていると言えるでしょう。
出演は全員が基本で、選抜したりはなし。
バチの動きや演奏の姿形を統一することもせず、それぞれが思い思いの形で打ちまくります。
まさに青春大爆発と言ったところでしょうか。
考えてみるに、このそれぞれの個性を大事にするのは御諏訪太鼓の流れではないのか?と。
我々も御諏訪太鼓の講習を受けたり、演奏を観たりするのですが、
打ち手はそれぞれで、教える内容も人によって違っていたり。
今流行の鼓童やTAOといった一糸乱れぬ演奏をするプロ集団とは方向性が異なっているように思います。
OBOGの演奏をみていると、身体的力学的に理解しがたい姿勢で打っていたりもするのですが
それはそれとして一つの個性なので否定はできません。
高校の場合はよくも悪くも閉ざされた太鼓になる可能性があり、
いいも悪いも先輩から後輩へ打ち継がれて行く傾向が強いものと。
その意味でも野武士のような太鼓は立派な個性だと思います。
どういう形であれ、観る人に感動を伝えてくれていますから。