HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

逢ふで鼓論2:始まりと終わりの間

演奏会での要注意事項、それは始まりと終わりの「間」(ま)にあると思ってます。

演奏の始まりから終わりまでの間(あいだ)ではありません。


舞台に上がり配置につく。

そこから奏者の気持ちが静かに沈殿するまで「間」を置く。

その間約5秒。

観客にもそれは必要で、その静寂に演奏を観る心の準備をする機会が与えられます。


また演奏前には必ず一呼吸置いて、出だしの動きを揃えたいものです。

バチの小さな動き、立ち上がるタイミング、一人でもずれると緊張感が破れてしまう。

動きを揃えることはたゆまぬ練習によって培われるもの、演奏開始前にそれは観客に伝わります。


そして演奏終了後も同じように一呼吸、普通は礼をして終わりになると思いますが

これも揃えたいもの、やはり5秒。動きが整然と揃うのが理想です。

でも舞台はここで終わりではありません。顔を上げてから3秒、

お客さんと無言の会話をして、そこから初めて皆が動き出します。

これを怠ると観客側が余韻を噛み締める余裕がなくなってしまう。

この前後合わせて13秒の間が演奏を格調高いものにすることと思います。

演奏が終わったとたんに太鼓を片付け始めたり、バチをしまったりするのは感心しません。

演奏が始まったら後は勢いで突っ走っちゃうものでよっぽどの事がない限り途中の修正は難しい。

始めの5秒、終わりの8秒は演奏全体にとってとても重要な時間と思う次第です。