下打ちは表を乗せるという大切な役目がある。
これはどの太鼓にも共通する事、三宅太鼓も例外ではない。
ドドッドドッというリズムを繰り出すために左手のタイミングを確実に。
肘は振らずに固定ポジション、肘から先、特に手首を柔らかく振る。
バチが体の右側に振れた時は体に巻きつく感覚で振れ切ったところで一瞬止めるように。
その動作がドドッドドッというリズミカルな音を生み出すわけだ。
左手は手の甲が上を向いている。
バチが太鼓に当たる直前で手首をかえし、その捻りの力で音を出す。
丁度空手で言うところの裏拳に当たる動きであるが、要は直前に手をかえすところが異なるかも知れない。
下打ちもしっかり音を出してリズムを表打ちに伝える必要があり、音を出す打ち方は必須。
野球のキャッチャーのような役どころで、うまくリードしないとピッチャーのよさを引き出せない。
三宅の演奏会で、表だけ打つ演出を見かける事もあるが、
どうも下打ちの無い三宅はわさびのない刺身のようで私は好まない。
下打ちと表は文字通り表裏一体のものであるような気がいたします。