HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:青山太鼓見聞録2011

毎年夏に、青山こどもの城、浅野太鼓、東京新聞の共同主催でTAIKO JAPANという催しがある。
 
太鼓文化の伝播、発展を目的として太鼓の演奏会、ワークショップ、各種コンテストが開催される。
 
そのうちのひとつ太鼓の演奏会の青山太鼓見聞録。
今回の出演団体は和太鼓松村組、火の太鼓保存会、鼓童の三団体。
松村組、鼓童は言わずと知れたプロの団体である。
火の太鼓保存会は伝統芸能を素材にして発展した創作太鼓。
 
今日は火の太鼓保存会について。
福井県坂井市の無形民族文化財、三国の太鼓とも呼ばれる。
福井県北部で野良打ちといわれる、ベースを刻む地方(じかた)と、それに乗って即興で打ち込む大打ちとで打つ太鼓があり、その流れを汲むようだ。
 
古くは打ち込みと呼ばれた「東尋坊荒波乱れ打ち」。
 
柳の枝のそったバチを使い、振りをつけながら次々と打ち手が代わって行く。
地方は短いバチを大鼓をつつくように打つ姿が印象的だ。
特に左手のバチの持ち方は鉛筆を握っているような独特なかまえ。
音も八丈に似てちょっと濁ったような音を出す。
 
斜めに置かれた大太鼓を地方も大打ちも正面から打つスタイル。
ちなみに野良打ちは一台の太鼓の伏せ打ち。(大鼓を平らに置く)

もう一曲演じられたのは「火の太鼓」
これは地方も大打ちも短めのバチでやはり大打ちが交代して打ち込んで行く。
交代する時に巴巻きと呼ばれる背中合わせに回りながら行うのが見せ場でもあるようだ。
バチを回したり、打ち手の個性が表現される。 
 
この団体はプロではないのでどこかひなびた感じがあり、素朴であるところがいい。
 
野良打ちという太鼓が一般の人が参加して楽しんで代わる代わる打っていた趣が残っているような印象。
 
これはこれでなかなかよいゾ。