昨日の龍笛の稽古。
盤渉調(ばんしきちょう)の曲になりました。
盤渉調はイ長調で、私どもがやっている平安朝雅楽では秋の曲調となります。
近代雅楽では秋の調は平調(ひょうじょう)となっています。
曲に続いて盤渉調の音取(ねとり)をやりました。
音取というのはそれぞれの調の短い主題曲のようなもの。
短い中にも要素がたくさんあって、感情豊かに吹くにはとても難しい。
セメ(高音)で入り、フクラ(中低音)で終わりますが、
セメの評価はいただいたものの、フクラは0点をいただきました。
入るタイミング、低い音から入る、それも荒び(すさび)をきかせて・・・。
すさびはきれいな音ではなく、荒々しい風の音。
尺八でよく耳にするあれです。
師匠は感情豊かに笛を奏でるのもなかなか難しいけれど、
その前に職人でありたい、とおっしゃってました。
音の職人。
職人の技術に裏打ちされた芸術家を名人というのでしょうね。
まだまだまだまだ迷人のままであります。