HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:師匠に言われたこと

師匠から言われたこと。

人の音を聞く、自分の音を聴く、お互いカバーしあう。

「人の音を聞く」、というのは人がどういうペースで太鼓を打っているのか、どんな音を出しているのかを注意して聞くこと。
音を揃える、音の粒立ちを揃える、音の強弱を揃える、これができないと勝手に打っている事になって、集団としていい音にはならない。

「自分の音を聴く」、というのは、人が出している音に対して自分がどういう反応をしているかを自覚すること。呼吸を合わせるために、自分がどういう音を出せばよいのかを知らないと、集団の中で自分のペースだけで我侭勝手な太鼓を打っている事になってしまう。
汝自身を知れ、というソクラテスの有名なことばそのものですね。

「お互いカバーしあう」、というのは人の音を聞き、自分の音を聴き、相手がどんな音を出したがっているのかを感じ、それに応えること。
たとえ人が失敗しても、その失敗を皆で埋めようとする気持ちで太鼓に向かうこと。

野生動物のドキュメンタリーで、野牛の集団が一致団結して、ライオンの襲撃から仲間を見事に守るシーンを見たことがありますが、そんな感じでしょうか。
あるいは、渡り鳥が先頭を代わりながらお互い励ましあって飛んでいくシーンにもだぶります。

たとえ人が失敗しても、よっしゃあ、わしがカバーしたる!!という周りの人たちの気迫が観ている人に勢いとして伝わるものと思っています。
(失敗はしたくないですけど)
お互いにそういう勢いがあると、うまいへたはともかく、何かを感じてもらえる太鼓になるのではないかと一人夢想しているわけであります。