物事には始まりと終わりがあるもの、太鼓も同じことがいえると思います。
和太鼓を打つ時に意外と語られないのがバチの始点と終点の事ではないでしょうか。
バチの始点とは太鼓を打ち始める時にバチ先がどこにあるか、終点とは打ち終わった時にバチ先がどこにあるか、という事です。
この始点と終点は正解というものがありません。
それぞれの人、あるいはチームの決め事によります。
私が指導しているところでは、打ち始めのバチ先の位置は太鼓の面、打ち終わった時のバチ先の位置も太鼓の面、としています。
太鼓演奏が始まる時は太鼓の面に触れるか触れないかの位置に左右のバチを揃えて構えます。(太鼓に触れると音が出てしまう)
その位置からバチを振り上げて太鼓を打つ。
打ったら打ち始めと同じ位置で止める。
これを繰り返します。
太鼓のムズカシイところは、打つ前の動作が必要なところです。
実際はその動作も含めてのカウントをしないとリズムのタイミングが合わない事になってしまいます。
具体的には打ち始める前にカウント開始、1234の4で打つ動作に入ります。
イチニイサンシイと数えてシイで手を上げる。
イチニイサンそれ、とタイミングをはかります。
面から始まり面で終わる、という打ち方に対し、手を挙げた状態から打ち始め、手を挙げた状態で終わる、という打ち方もあります。
この打ち方の方が動きを見せる事が出来、華やかな印象の太鼓になるような気がします。
これに対し前者の打ち方は緻密な印象、でしょうか。
この両者の中間的な打ち方もあり、どれも正解です。
演出に必要な動きを決め事として採用すればよろしいかと。
練習時には決め事として皆の動きを揃えて置く必要があります。
そうしないと動きがバラバラで、音は揃っていても見た目が揃っていないので、音もバラバラに「見えてきて」しまいます。
揃える事がすべではない要素もありますが、演出上は揃っていないよりは揃った方がよい結果を生むようです。