今夢中になっているのが和太鼓の基礎打ちメニューの考察です。
太鼓初心者にとって、どんな基礎打ちが効果的で興味を持ってもらえるか・・・。
これを考えるにあたっては初心に還って初心者の気持ちやレベルになる必要があろうかと。
太鼓をやっているとどうしても出来て当たり前的な考えを持ってしまいます。
高校の授業で太鼓を教える事になり、もちろん彼ら彼女らは和太鼓に触れるのは初めて、
という状況下で、これくらいはできるだろう、という先入観念を持つのはご法度という事がわかりました。
和太鼓はバチという「木の棒」で音を出しますが、バチを初めて持つ人にはバチの扱い方を丁寧に説明する、
というところから始める必要があります。
バチを扱う事に安心感を覚えてもらう、という工夫も必要かと。
さて、基本中の基本、テンポをキープする、です。
まずは身近にある時間を使い、1秒を認識。
時計があれば1秒の間隔はわかりやすいため、1秒に設定しました。
音楽では♩=60、1分間に60打つ=1秒に1打。
①イチニイサンシイゴオロクシチハチと声に出してカウント。
12345678を右手で打ちます。
次に左手で。
②1234右5678左×2回
③12右34左56右78左×2回
④1右2左3右4左5右6左7右8左×2回
これを繰り返す事で♩=60の間隔の感覚を頭と手に覚えさせる。
次に
⑤イ右チ左二右イ左サ右ン左シ右イ左ゴ右オ左ロ右ク左シ右チ左ハ右チ左
を口唱歌を言いながら打つ。
ここで♩=120になります。
これを執拗に繰り返し、
⑤→①→⑤→②→⑤→③→⑤→④→⑤で♩=60と♩=120を手、耳に慣れさせます。
この練習を行う時は時計なりメトロノームのような機械に頼るのがよいと思います。
人の感覚は波打つのが自然なので、最初は機械に合わせるのは簡単そうですごく難しいのですが
そこは慣れで解決するしかありません。
♩=60はちょっとまどろっこしい感じもしますが、初心者にとってはゆっくり目でやらないとすぐに迷子になります。できて当たり前、というのは無しで、ゆっくりじっくり。
間隔に慣れてきたらそこでテンポを上げて同じことを繰り返します。
ここまでできれば上出来、というレベルアップの目安を設けておくのも大事です。
成果を実感できる事、気持ち的に励みになり、意欲が湧く、次なる高みを目指す、成長の原動力かと。