裁判とは不可解なものなり。
2016年に起こったイベントでの火災事故の公判が開かれているそうな。
イベント会場に設置された木製のオブジェ、内部に設置された投光器の熱で木屑が発火、中で遊んでいた当時5歳の幼稚園児が焼死、助けようとした父親が大やけどを負ったという事故。
争点は火事が予見できたかできなかったか、というところのようであります。
オブジェを制作した当時大学生の二人は、まさか投光器から発火するとは思わなかったと無罪を主張しているそうな。
発火が予見できなかった=無罪、となるんでしょうかね。
おそらく出火の予見ができたかできなかったが重過失致死傷罪に問われるか問われないかの裁判なんだと思われますが、出火してしまったのは紛れもない事実、悪意も罪もない幼い子の命が奪われ、我が子を助けようと必死に火の中に飛び込んだ父親が重症を負った事について罪は償わないの?
裁判の行く末は見守るしかありませんが、安易な照明器具設置が人の命を奪う火災原因になりうるという貴重な経験事例だと思います。
当時LEDの照明器具を使っていれば発火しなかったかも知れないし、白熱電球は暖房器具の代わりになる事も体験的に知っている事を考えれば無罪の主張は無知から来た過失ではないかと考えてしまいます。
裁判は刑事裁判と民事裁判とあるようですが、民事裁判では確実に有罪となるでしょう。
事件事故は想定外のところから起こるもの、当時18歳の学生が夢のある企画としてオブジェを作成し、薄暗い内部を照らすために照明器具を気軽に設置した、というものかと思います。
経験不足、監督不足が生んだ悲劇ですが被害者の立場からはよくも無罪を主張できるね、と思うのが普通かと。