会場は八丈島底土港にあるフェリーターミナル待合所です。
右側には大きなデジタル時計版があり、開始からの時間を表示、この時は5時間40分26秒経過です。開始は朝の10時、翌日曜の朝10時まで太鼓の音が途切れる事はありません。バックには八丈富士。手前は屋上に行く大階段があり、観客席になります。
日が落ちると建物内に太鼓を移動して24時間チャレンジは続きます。このイベントは「よされ会」という八丈太鼓の団体が主催していて、飲み食いしながら太鼓を愉しむ旨をモットーとしているとの事、夜通しお酒や食べ物が販売されています。
太鼓は2階の会場で打ち続けられていますが、1階のホールでは八丈太鼓とフラメンコのコラボがあったり、お客さんにフラメンコの基本的な踊りの手ほどきがあったり、特別ゲストの小島千恵子さんの踊りと華八丈のショーがあったり、八丈名物の辛ラーメンの早食い競争があったり、と盛りだくさんの内容です。
今回は初参加だったため様子がわからず、念のため泊まれるように会場近くのドミトリーハウスを予約しておきました。
海外では当たり前のバックパッカーが利用するベッドだけの簡易宿泊施設で、トイレやシャワーは共用の素泊まりの施設です。
1泊2000円強、この手の施設は今回初の利用ですが荷物用のロッカールームはなく、さすがに治安のいい日本の施設だなあと思います。
鍵もないため24時間出入り自由、チェックインはすれどもチェックアウト手続きはなし、というけっこうイージーな施設です。
今回24時間チャレンジに参加しましたが次回は宿泊施設も不要という事がわかりました。
明け方になるとふたたび外の会場に移動、経過時間は22時間36分53秒、午前8時36分53秒ですが打ち手は続々と行列しています。
さていよいよ24時間まで30分足らずとなってきました。
15分を切るくらいから一人10秒くらいでどんどん回して行きます。
八丈太鼓は1台の太鼓を下拍子と上拍子の二人で打ち、上拍子はアドリブで思うようにフレーズを紡ぎだして行きます。
スリリングで個性豊かな太鼓が楽しめ、それゆえ24時間打ち続ける事もできるんだと思います。
中には練習のために作られたフレーズを打つ人もいますが、これをやられちゃうと私は白けてしまいます。すべてが想定内になってしまい、八丈太鼓ではなくなってしまうから。練習で練習曲を自分の研究のために打つのはよいけれど、本番では披露してほしくないところです。
練習曲を打つにしても順番を逆にしてみるとか、自分なりの振り付けをしてみるとか、自分の個性で太鼓を創ってほしい、それが八丈太鼓の本質と思います。