トランプの 切り札 市民の不満なり
アメリカ大統領選、ヒラリー氏との激戦を制して勝利したのはトランプ氏。
政治経験のない実業家が大国アメリカの大統領に選ばれるというのも驚きですが
選挙戦を通じ、非常識と思われる発言を繰り返し、
マスコミからも敬遠されましたがその都度不死鳥に様に蘇って来ました。
その原動力は、政治家経験者が常識的に口にできないことを言い続けたからではと。
要は非常識な事をあからさまに公衆の面前で言い放った。
人には本音と建前があり、誰しも不満は抱えているもの。
大人はそれをわかった上で妥協しながら生きています。
(経験不足の)若者達は時々そういう既成社会を打ち破ろうと行動したりします。
今回のトランプ氏は、大衆の不満の声をあからさまに代弁したと言えるかも。
その根底には、人の事よりまずは自分のこと、という原理的なことがあるように感じます。
難民が問題になっているヨーロッパ、移民に職を奪われているという被害者意識、
自国の民ではなく、移民のために使われる税金を納めているという不満、
不景気、若者の就職難・・・。
政治家はいろいろやっているけれど、閉塞感はまぬがれない。
自分たちの不平不満を口にしてくれる政治経験ゼロの実業家なら
何とかしてくれるかも知れない・・・、そんな心理が働いたのかも知れません。
どうも世界的に内向きに向かっているようで、これから先どうなるか。
トランプ氏が何を考えているかわからない、という下馬評がありますが
何も考えていないのだからわかるはずはないでしょうに。
なんといっても中身は不平不満ばっかりなんですから。
アメリカ国民の賢い選択なのか、愚行なのか、歴史が証明してくれる事でしょう。