今年になって小学校の特別支援学級で和太鼓を教えるようになりました。
それまでは和太鼓は世界一丈夫な楽器、その音は遠くまで響くのが特徴、大きな音で打つのが和太鼓らしさ・・・と言って来ましたが、ここ1~2年でその考えを改めました。
自分で曲を作るようになり、太鼓を音楽として捉えるようになったからです。
我々の仲間でも親の仇のように大きな音で演奏し続ける人もいますが、音の表現は音の大小で成り立つもの、音楽として捉えると強弱の表現は不可欠かと。
最近の特別支援学級のこどもたちの演奏を観て、強さだけではなくやさしさも必要、という観点が生まれました。
特に太鼓の縁を打つ場合、やさしく打たないと縁が傷みます。
また縁の音は強く打たずともよく響きます。
こどもの中に縁を思い切り打つ子がいます。その子は皮もとても大きな音を出して打つ事ができます。
すべてが強い音、でも今教えている応援太鼓は仲間を応援するやさしい気持ちを持ってもらいたい太鼓の曲、強い気持ちと優しい気持ちの両方を感じて打ってほしい・・・。
特に縁は優しく。
ソロを打っている友達をやさしく応援するために縁打ちで337拍子を打ちます。
また、皮の部分も強い音とやさしい音を打ち分けてほしい。
強い音とやさしい音を打ち分けるには自己制御が必要です。
ずっと大きな音で打ち続けるよりも数段難しいと思いますが、子どもたちにはその能力を身に付けて欲しいと思います。