太鼓は打つよりも引く、どうすればこの感覚を体感できるか、ちょっと考えて見ました。
手を高く挙げて、肘の力を抜いてバチを落とす、これはわかりやすいです。
次に、上半身は直立不動の姿勢、足は左右に開いて腰を少し落とします。
両肘をわき腹にぴったりくっつけて、肘を軸にして上腕を振りあげ、太鼓を打ってみると
実に機械的な動きになります。
今度は肘を折って両手を上にあげた状態から、肘を前方に1cm出して構えてみます。
ちょうど外科医がゴム手袋をして手術を始める前の格好ですね。
しかし、手のひらは顔の方ではなく向かい合わせになります。
そこから肘を5cm垂直にあげ、そこから脱力してストンと落とし、
同時に脱力して腕が太鼓の上に落ちる感じ。
この動きと、肘を固定しての動きは全く別物で、
肘を固定している時はは筋肉の力で始動するのがわかります。
これに対し、肘をあげて落とす方は、力ではなく慣性を使っていることが実感できると思います。
この5cmの肘を上げて落とす=引く、と言う感覚がわかってもらえるか・・・。
これに付加して、脱力状態で太鼓の面に落としたバチが、太鼓の反発で跳ね返る感覚を感じてみる。
力が入っているとこの動きが止められてしまいます。
跳ね返りを利用して、バチを素直に引き上げる、これをやれば力任せに太鼓を打つ
と言う事からは解放されるのではないかと思います。