イソップ寓話「すっぱい葡萄」より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とある日、一匹のキツネが葡萄棚の横を通りかかったんだと。
キツネが見上げる先には、おいしそうな葡萄がたわわに実っています。
キツネは葡萄をとろうとして跳び上ってみますがとっても届きそうもありません。
諦めきれないキツネは執拗に跳び上りますが、葡萄は平然と風に吹かれています。
しばらく飛んだり跳ねたりしてみましたが、葡萄を食べる事ができません。
キツネはしぶしぶその場を去るしかありませんでした。
「え~い、いまいましい。あんなにうまそうに見えてもどうせ酸っぱいに違いない、ふん」
と負け惜しみの言葉を吐きながら。
キツネが去った後、一羽のカラスがやって来て、美味しそうな葡萄をみて大喜び。
葡萄を一口ついばんだカラス、顔をくしゃくしゃにして
「なんて酸っぱくてまずい葡萄なんだろうカ~~」と叫んで飛び去ってしまいましたとさ。
とっぺんぱらりん。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
元々は負け惜しみのお話ですが、事実とは何かという意味合いを持たせてみました。
さて、葡萄を食べられなかったキツネは不幸だったのかシアワセだったのか・・・。