この後、全国大会があり、各都道府県から選抜された代表が覇を競います。
都立深沢高校和太鼓部は常連でしたが、他校の追い上げもあり、今回は銀賞に終わりました。
高校生の圧倒的なパワーで押しまくる演奏スタイルが持ち味ですが、
プロの指導者をあおぐ他校は舞台用に演奏を組み直してのチャレンジが普通になり
音の構成、衣装や見た目の華麗さ、などなど太鼓だけではない世界になっているのが現実です。
校風や、和太鼓部の伝統、指導者の考え方など、時には過去の栄光が足かせになる事もあるのでは、
と考えさせられる事もしばしば。
太鼓にも流儀があり、助六流を受け継ぐ学校、オリジナル曲を追求する学校、
プロの既存曲を研鑽する学校、いろいろです。
それなりの伝統がある学校は「らしさ」が定着していますが、逆に新興勢力にはそれがなく
型破りな太鼓が打てる可能性があります。
伝統と革新、どの世界にもある課題ですね。
出場高校の中には、皆で曲を作りました、というところも少なからずありましたが
それが無個性に繋がる演奏という印象を受けたのも正直なところです。
太鼓には強烈な個性があってもよいのでは?と。
それは一人の個性で、カリスマ性があればなおよい、のではと。
伝統は皆で守るもの、革新はカリスマが行うもの、そんな乱暴な考えが頭をよぎった大会でありました。