太鼓は世界一丈夫な楽器、その圧倒的な音圧は太鼓の魅力の一つです。
そのためか、いざ演奏、となるととにかく打ちまくってしまいがち。
でもこれって観ている方には単調に聞こえてしまうものです。
烈火の如く打ちまくるのも必要ですが、その最大音圧、最大音量を活かすには対極的な音も必要。
小さな音を出す技術も持ち合わせる事が大事です。
この小さな音はけっこうやっかいなもので、一人でも音を抑える事ができないと小さな音になりません。
ちいさな音を出す、という気持ちがとても重要で、皆でその気持ちを共有できた時に初めて全体で
小さな音が完成します。
その気持ちがずばり「そっとしてね」。
繊細な、小さな音が必要なとき、全員がこの「そっとしてね」という気持ちを持たないと
小さな音は出て来ません。
演奏会では、小さな音には観客は神経を集中して音に聴き入る傾向があり、
そういうシーンを織り込む事で打ち込みも際立って来る効果があるように思います。