私の大好きな写真家、アンリ・カルティエ・ブレッソンの写真展がありました。
私は中学くらいまでは写真の芸術性がわかりませんでした。
それに気付かせてくれたのがブレッソンの写真でした。
東京都写真美術館、恵比寿のビール工場跡地に建てられた
恵比寿ガーデンプレイスの一角にあります。
今回の写真展は日本の写真家の草分け「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ・ブレッソン」
東洋と西洋のまなざしというタイトルで来年の2/7まで開催されています。
1950年前後の写真がメイン、当時の風俗、街並みが写真としてよみがえっています。
木村伊兵衛の写真にはもう失われてしまった日本の姿がありました。
同時期のパリをはじめとするヨーロッパの写真もあるのですが、
街並みからは懐かしさを感じません。今のパリと街は同じような顔で
人物のファッションや化粧、髪型からやっと当時を推し量る事が可能。
日本の変わりようは町も人も大変なものです。
カルティエ・ブレッソンの写真はまさに芸術。
特に写真の構図、バランスがすばらしいです。
コーナーの最後の方に、写し込まれたフィルムのサムネールのような
画像が紹介されていましたが(ベタ焼き)、
やはり同じ被写体を何カットも撮っています。
銀塩フィルムしかなかった時代、シャッターを押すのに
デジタル時代の今とは違う緊張感があったような気がします。
フィルムを現像するまで写真の出来はわからないのですから。
現像はなんか陶芸の窯出しに似ているのかな、なんて思っちゃいました。