太鼓の「へ」
へたな下打ち休むに似たり
へたとは下手と書きます。
上手に対し下手、いわゆる下拍子、
これが下手（ヘタ）だと上拍子は本領発揮できません。
下拍子はテンポを刻む、キープするという重要な役割があります。
同時に上拍子の微妙な呼吸の変化に合わせて調子を合わせる力量が必要。
そうですね、ある程度お調子者じゃないと務まらない。
律儀に、メトロノームのように拍子を正確に刻めればよいというものではありません。
上拍子の音、打ち方、表情などをつぶさに感じながら調子を合わせる、
上拍子をうまく乗せてあげるように打てないといい太鼓になりません。
下拍子は縁の下の力持ち、まさに「力」が問われるパートですね。
曲を覚えきっていない新人が下拍子に回される事も多々あるようですが
本来下拍子は熟達者でないと務まりません。
下拍子が代わるだけで演奏のインパクトがガラリと変わった例を知っています。
新人が止むを得ず下拍子をやる場合、ただ漫然と打つのではなく、
先輩たちの曲を聴きながら、曲を下拍子で再現するように打っていると
曲が体に入って行くようになります。
これは下手な下打ちが上手になるための秘密の方法の一つです。
