大太鼓の曲はほぼ出来上がった感じです。
大太鼓の審査員の時、いきなり打ち出して「大太鼓」らしい勢いが最後まで続く、
という曲構成が続くと、結局どれも同じような太鼓になってしまう、と感じた経験があります。
それぞれ曲名もあるのですが、曲と内容がリンクしていると思った事も殆どありません。
太鼓はメロディがなく、特に大太鼓は一人で打つため音の構成が難しいと思います。
今回の曲の中では、まずおろしを入れる事にしました。
一打目、ドド〜〜〜ンで太鼓の余韻を味わいたい。
いきなり打ちまくるとこの余韻がかき消されてしまいます。
徐々に間隔を詰めて行きますが、この時に太鼓の性質を探る事ができるのではないかと。
反発の具合や響きの特徴など、太鼓はそれぞれ個性があるのでそれを見抜く。
(見抜いたからと言ってそれに対応する打法を瞬時に選択する力量はありません)
おろしは最大音から極小音までを含むので、試し打ちの意味合いもあったり、
また、太鼓は神事で使われてきた歴史があるので、おろしはそれに対するオマージュの役目も。
「歓喜」は太鼓を打つ事、打てる事を歓ぶ曲、との意味合いを持たせているので
とにかく一音一音喜んで打てればよいと思いつつ曲を完成させたいところです。