HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

本日:令の用例=令聞令望

「令聞令望」れいぶんれいぼう=今から約3000年前の中国で編纂されたと言われる「詩経」出典。

意味は「名声や良い評判」、「令」が「良い」という意味を持つことがわかります。

ま、今の世の政治家には一番当てはまらない四字熟語ではないでしょうか。

どちらかというと政治家の先生には前出の「巧言令色」の方が相応しいかも。


ところで詩経とはなんぞや?という素朴な疑問を持つという教養のなさを暴露しつつ、

一応調べてみました。


詩経は中国最古の詩篇を集めたもので、論語を著した孔子がとても重要視していたものだそうです。

詩経は300編余りの詩から成り、各地の庶民民謡の「風」、貴族の楽歌「雅」、

朝廷の祭りの楽歌「頌」(しょう)の三部門があるそうです。

特徴は漢字四文字で構成された詩が多いという事。


中国王朝が政治の根幹とした儒教で言われる四書五経五経の一つが詩経

四書五経の四書は大学、中庸、論語孟子

五経易経書経詩経礼記、春秋。


この儒学の思想は中国から日本に入り、日本の政治文化に多大な影響を与えました。

日本が第二次世界大戦で敗戦を迎えるまで、儒教的道徳教育が国家に取り込まれ、

明治政府は教育勅語を発布し、旧制小中では修身という科目がありました。

その教育勅語が素晴らしいという首相夫人までもが出現する現代、

どうやら令聞令望とは縁遠い人たちが国家の中枢にいるようです。


論語にはこうあります。

子曰、衆惡之必察焉、衆好之必察焉。

子曰く、皆が悪としても、必ず自ら調べ直すがよい。皆がよしとしても、必ず自ら調べ直すがよい。


口先だけで、丁寧な説明をと繰り返す最高責任者、

自らに甘く、前政権を依怙地な程にこき下ろす国家元首もいるようですが

真の名声や良い評判は自らの厳しい行動規範から生まれてくるものでしょう。

新しい令和の時代、子供達からも尊敬される真の政治家の出現を願うのはゼイタクなんでしょうか。