斜め打ちの太鼓のライブに招待されたので演奏を観に行きました。
どんな表現をするのか興味津々、18時半開演で2時間ちょっとの舞台でした。
この間、途中休憩はあるものの、演者はほぼ出ずっぱりで、体力的に凄いなあと思いました。
10人の演者の息はピッタリ合っていて、相当の練習量をこなしている事がよくわかります。
鼓や締め太鼓、笛や謡などで構成されたものなどもありましたが、
基本は斜め打ちが主体でした。
舞台を観ながら、自分だったらこんな演出をするんだけどなあ、と考えるのもまた楽しいものです。
舞台を創るのは主宰者の感覚なので、それに付いての是非を論じるのは筋が違うと思いますが、
印象を述べるのは問題ないかと。
弁慶や静御前の衣装をしていたりはしていましたが、基本は黒、残念ながら舞台映えはしません。
太鼓の舞台にストーリー性を持たせるのであれば、私だったらそれを追求したくなります。
バックスクリーンに映像を流し、視覚にも訴えるものにするとか、
壇ノ浦の戦いでは源平の赤白という色を演出に使うとか、
和歌を朗詠する時は文字を映し出すとか・・・。
舞台を創る上で、太鼓だけにこだわる必要はないと思っています。
弁慶の錫杖が象徴的に使われていましたが、私だったら太鼓だけではなく、
この錫杖を数本使って4人で奏でる曲を作っちゃったりすると思います。
来場者はこのチームのファン層が殆どだと推測されますが、
ショー的要素があったほうがファン層はひろがり、
継続的な舞台ができる可能性が広がるように思います。
太鼓ファン以外が見ても楽しめる舞台、大事じゃないかと。
その意味では今回の舞台は太鼓色一色で、いつも言うようにどれも同じに見えてしまいます。
立川談志が言った、「お前はこの舞台で何を言いたいの?」という言葉が頭をよぎります。