HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

日本道中:新宿区最高峰を極める

新宿区にある都立戸山公園に区内で一番高いとされる箱根山という山があります。
標高は4460センチメートル、山の手線内で一番高いとも。
戸山公園は江戸時代、尾張藩徳川家の下屋敷があったところで
現公園の面積は何と18万6807㎡、東京ドームの約4個分です。
ちなみに東京ドームがあるのは小石川後楽園水戸藩徳川家の中屋敷があったところ。
とにかく大名屋敷はとてつもなく広いということでござります。

この戸山公園、明治通りを挟んで箱根山のある箱根山地区と大久保地区とに分かれています。

こちらは箱根山地区案内図。
右側縦に走っているのが明治通り。この西側に大久保地区があります。
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今回は山の手線内での最高峰、箱根山登山にチャレンジ。

地下鉄副都心線西早稲田駅下車、こちらは大久保地区の方が近い。
オススメはこの大久保地区にある戸山公園サービスセンターにまず足を運ぶこと。
そこで葵の御紋入りの箱根山登頂証明書と尾張戸山荘今昔という解説書、
箱根山(玉円峰)登頂記念のホルダーをいただく事ができます。

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こういう企画があるのがわかるのは実際登頂したとき。

頂上に案内立て札がありそこに登頂証明書(自己申告)発行の旨が記されております。イメージ 3

これはほんとは登頂してからいただくものですが、パンフレットには昔をしのぶ情報が満載、
これらを知った上で公園を散策する方が数倍楽しいです。

さて、箱根山地区、戸山ハイツと言われる大きな高層アパート群がいくつも建ち並び、
その間を深い緑が満たしており、都内の喧噪を忘れさせてくれます。

こんな案内板も。
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箱根山銘板。陸軍戸山学校址とあります。
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戸山山荘と呼ばれ、11代将軍家斉にも絶賛されたさしもの大庭園も江戸名物の火災に見舞われたり
お家の台所事情も手伝ってその後復興もされず、明治の世になって陸軍戸山学校が作られました。

陸軍の遺構と思われるがっちりした石造りの建物の上に今は教会と幼稚園が。
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さて、いよいよ山手線内最高峰箱根山登山開始!!
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48段の階段を踏みしめて無酸素登頂に成功!?
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登頂証明書の発行案内板の向こうにビル群がちらりと。
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足元には水準点(らしきもの)。
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最高峰と名を打っている割には桜などの木立に囲まれて眺望はいまいち。
もっと大都会を俯瞰できれば、と欲求不満が残るのは否めません。
しかし、桜の季節に訪れればそれは圧巻の光景かと思われますです。
葉が落ちる冬に訪れれば眺望はすぐれるかも知れません。

登山口にある戸山山荘全体絵図。
回遊式泉水庭園で、中央に大きな池が配されているのがわかります。
この池を堀った残土を積み上げてできたのが箱根山とか。
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庭園には人工の池、築山、渓谷、滝、茶屋、仏堂、神社、田畑があり、
中でも御町屋というところは小田原宿を200メートルに渡って原寸大で再現し
薬屋、米屋、味噌屋、油屋、酒屋など37軒の店が並んでいたそうです。
将軍御成りの時は実際に営業もしたとか。
飛び石を伝って流れを渡り終わると大水で飛び石が水没してしまう仕掛けもあったそうです。

なにやらフランスのマリーアントワネットの作った離宮に通じるものがありますね。

ま、殿様のお遊びと言ってしまえばそれまでですが、当時の光景を思い描いて散策するのもまた楽し。


戸山公園はあわただしい都会で深い緑と大きな空が味わえる貴重なスペース、
その点は徳川の大大名に感謝ですね。
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ヘビにも出会える貴重な空間!?
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都立戸山公園
地下鉄大江戸線若松河田駅徒歩15分
地下鉄副都心線西早稲田駅徒歩10分
JR山手線新大久保徒歩25分

新宿区戸山二・三丁目、新宿区大久保三丁目