仕事への 誇りも褪せる 金の前
膨大な赤字路線を抱え、東海道新幹線のようなドル箱路線を持たない会社の台所事情は容易に察しがつく。
利益を出さなければ会社の存続はできず、そのための合理化は必至、
企業内の人的資源も大幅にカットされ、そのため保線要員の健全な世代交代がなされなかったとか。
かつての国鉄マンは仕事に誇りを持ち、利益を度外視して鉄道をまもった。
国が丸抱えしていたため、利益も度外視できたわけだ。
経営的には赤字垂れ流し、さすがに国もお手上げ状態になり自分たちの食い扶持は自分たちでと
分割民営化され、利益追求型の会社に。
しかし仕事への誇りと、目の前の利益を出す事は相反する事も。
仕事への誇りがなければ決められた勤務時間を消化するのみ、
仕事の質や量について関心がなくなり、手間ひまを惜しんで深く掘り下げるという事もおざなりに。
かつての国鉄は誇りという無償の気力で高い品質を維持していたように思う。
アメリカ型の利益至上主義はすべて有償、
国連総会で紹介された「MOTTAINAI」は日本の文化である無償の気力なのだと思う。
JR北海道は根本的な問題を抱えているけれど、企業の質を落としたら解決は望めない。
カネと気力、むずかしいなあ。