HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

松山の旅その5チンチン電車

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松山は伊予鉄道路面電車が走っております。
松山城をぐるりと周る環状線1番2番ライン、松山市駅、JR松山駅道後温泉5番ライン、
我々は1、2番、5番がメインの移動手段となりました。
写真は昭和28年(1953年)製の車両。
なんと58年前の車両が現役で活躍してます!
 
床も壁も木製。
床のワックスのにおいが懐かしいです。
低床式の新しい車両も走っていますが、これは乗っていても前後の景色は見えないし、
新建材の内装は表情がなく味気ないです。
木や石の自然素材は手入れをすればするほど美しさを増すものですが、
反対にプラスチック類は最初こそきれいですが、時間が経つほど薄汚れて行きます。
木製の腰板は木目が全部違うし、もともと命ある素材ですからほんとにあたたかい印象。
 
降車駅を知らせるボタンも古めかしいし、音もチンというベルの音です。
昔はチンチン電車とも言いましたが、発車する時にチンチンと鳴らしてましたね。
このベルの音、ウワ~ンウワワ~ンとモーターのうなる音、
ジキジキジキジキというコンプレッサーの駆動音、レールの音、
久しぶりの昔の音たちに巡り会えました。
 
車両に乗りあわせている人たちも見知らぬ同士で話がはじまります。
昔はこういうの日常茶飯事でしたけどねえ。
風呂帰りとおぼしき爺ちゃまに観光客風の爺様が話しかけていました。
■風呂帰りですか?
□ええ
■こちらの風呂は熱いですねえ
□そうでもないよ
■東北の震災の人たちは風呂にもはいれないらしいですな
□・・・
■東北の人たちは粘り強いですなあ
□・・・
■前九年後三年の役に、坂の上田村麻呂が東北に行った時も・・・
 
おいおい、それは古過ぎないかと、思わず連れ合いと笑ってしまいました。
 
そんな空間がある交通機関、いいですねえ。
 
路線を間違えて乗ってしまっても運転士さん、乗り換えの切符をくれて、
事情を話せばいいです、と言ってくれた。
いやあ、親切です、ほんとに。