呉に大和ミュージアムという施設があります。
呉は戦艦大和が建造された地でもあります。
男たちの大和という映画で使用された1/10の模型が展示されています。
その他に本物のゼロ戦や、人間魚雷回天も展示されています。
反戦でもなく好戦でもなく、内容はいたってニュートラル。
大和ミュージアムというよりは、呉軍港歴史博物館といった方がふさわしいでしょう。
しかし、3000余命の命を乗せて、自殺行為に等しい最後を迎えるために、はや時代遅れとなった巨艦大和で死地に向かった事実。
文字通り肉弾となって特攻機でアメリカの艦船に突っ込んで行った若き命たち。
人間魚雷という恐ろしい名称の兵器に乗り込み、水面下を突進した兵士たち。
政府が始めた戦争に駆り出され、国を守るという美名の下に散っていった数々の命。
何ともやり切れない思いになります。狂気の沙汰としかいいようがありません。
展示されているものすべてがカッコイイなどとは到底思えませんでした。
所詮大和もゼロ戦も人を殺し、傷つけるための武器でしかありませんゆえ。