HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

本日:令の用例=三令五申

令についてあちこち検索しているうち、史記の中に三令五申という四字熟語を見つけました。

史記司馬遷の手による中国の歴史書で、その中に孫子についての記述があり、

孫子の兵法の厳しさが記されています。

孫子の兵法は孫武によって書かれた軍略書で、軍事に限らず処世術も網羅されているとか。

三令五申は再三しつこく丁寧に命令を出す、という意味合いのようです。


史記に書かれている内容は次のようなものです。

孫武が呉の王から兵としては王の百数十人の女官達を使っての孫子の兵法の実践を頼まれました。

王は女官達を二手に分け、各々の隊長に寵愛している二人の妃を指名しました。

孫武は兵の統率訓練のため、前へならえ、右にならえ、左にならへ、後ろ向け後ろ、

を何度も説明し、太鼓の合図を出しますが女官達は高笑いして指示に従う様子がありません。

孫武は再び再三再四説明をして号令を出しますが、女官達はその様子を面白がっているだけで

一向に動こうとしません。

孫武は、初めは説明が足りず将軍としての私に責任があるが、

三度も四度も五度も丁寧に説明を繰り返し、やるべきことを伝えたにも関わらず、

指令に従わないのは軍の隊長の責任である、と王の哀願を聞き入れず二人の隊長の首を跳ねてしまう。

その後、新しく任命した隊長のもと、女官達は軍隊として整然と命令に従った、というもの。


ここから三令五申は何度も丁寧に命令を出す、という意味で使われているとの事です。


目を現在に向けてみるに、モリカケ問題の口先ばかりの丁寧な説明責任、

数々の大臣の不適切発言、役所の公文書改ざんやデータ隠蔽に対し三令五申はなされた???

「令和」の時代に最高責任者は三令五申を責任持ってやっていただけるんでしょうか・・・。