指導させていただいているチームの舞台を観に行きました。
他のもう一つのチームとの合同演奏のため、練習が大変だったと思いますが、
細かいところを除いていい出来だったと思います。
実はその細かいところがものすごく重要なポイントだったりするのですが・・・。
第一のポイントはチーム演奏として「カタチ」を決める事。
毎回基礎打ちの時に伝えているのですが、「バチは垂直を保つ」。
このカタチができていないとバチの向きがバラバラになり、音も揃っていないように見えてしまいます。
上げたバチは垂直を保ち、早い動きではない時は止まる瞬間がある、
そこから打ち込む、という「カタチ」が見えてこないと太鼓を打ち込む感動が伝わってきません。
楽しそうに打ってはいるけれどメリハリがない演奏になってしまいます。
個々に気がついたのは上げる手が上げるための動きになっていること。
手を上げるタイミングはこれというのは決まっていません。
作用反作用の動きで打つ場合は、
両手首を長〜い紐で結んでその紐を天井に取り付けた滑車を通す状態をイメージ、
腕を水平にした時に左右釣り合うようにすると、
右手を下げると左手が引っ張られて上がります。右が動く分左も動く。
左右のバランスが動きの時間もバランスが取れたものになります。
また、打ち込むともう一方の手がその反動で(飛び)上がる、という動きもあります。
裏拍、すっドンすっドンの打ち方はこの方がわかりやすいかもです。
ゆっくりの場合はこの打ち方ができますが、早くなると上記の紐式になります。
今回の演奏の「夏祭り」の打ち方は後者の方でじっくり打ち込むのを実感した方が良いかもしれません。
一番最後は声を出して欲しかった・・・。
男衆3人での組み太鼓の演奏はなかなかのものでした。
二人の揃い打ちの場面はテンポキープが難しそうなので、締めでのタイムキーパーを入れる構成が
良いかもしれません。
全体を通してもっとダイナミックレンジ(音圧の幅)があった方が良いように思いました。
でも演奏レベルはとても高く、スバラシイ!
3曲目は全員での太鼓、16人の演奏でした。
左右で掛け合う太鼓で、その間に締めを配置しているのですが、
舞台が二分されている印象を受けます。
締めが前後に配されているので前列は座打ちにすると立体感が出るかもと思いました。
長胴太鼓が13台なので配置が難しいと思いますが、工夫ができそうです。
締めを座打ちにして前列3台、その両サイドに長胴3台ずつ、後列長胴7台にして
前後の掛け合いにすればいけるように思います。
左右非対称の舞台も魅力的ですが、なぜか和太鼓は左右対象が好まれます。
観客への音の伝わり方(特に前方の左右)が一様になるようにとの配慮からかも知れません。
この7日練習日なので、上記のことを伝えようと思います。