きっかけは公認指導員チーム集で三宅を演目に入れた事に始まります。
三宅は芸能同志会で6年程学びましたが、講師をやるにあたり再度調べ直してみました。
三宅島には三宅島・神着郷土芸能保存会という組織があり、太鼓や木遣り、お祭りに関する芸能を
後世に伝えるべく活動をされているようです。
一般に三宅太鼓と言われるものは存在せず、牛頭天王祭のお祭りで打たれる太鼓や木遣りを含めて
神着(かみつき)木遣り太鼓と称しているそうです。
保存会のHPを覗いてみると、世の中に三宅太鼓と称する創作太鼓が大手を振ってまかり通っている事に
苦言を呈しています。木遣り太鼓をベースにしている創作太鼓が盛んに打たれている事はうれしく
思うが、それを木遣り太鼓と言ってもらいたくないと明言しています。
神着木遣り太鼓は三宅島の祭礼に打たれる太鼓であって、舞台で演じられるものではないと。
確かに三宅や八丈、秩父屋台囃子は太鼓のプロ集団に採用され、世界的に有名になりました。
その反面、舞台用に創作され、その結果地元の伝統太鼓からは変質したものになりました。
今は舞台用に創作されたものが広く知られるようになり、ネットを介して簡単にコピーできるため、
三宅や八丈、屋台囃子はあちこちで打たれる太鼓になった感があります。
公認指導員の自主研修会では、そういう背景もお互い学ぶべきと考えています。
地元の太鼓は地元で打たない限りはしょせんニセモノ、でもそれをわかった上で打つのには問題なし。
イミテーションの宝石をホンモノと言って身につけないという事でしょうか。
それにはホンモノを知る事もとても大事になってきます。
公認指導員の研修会はできるだけホンモノに触れたいものです。
今回、三宅の講師をやりますが、私が伝えられるのはホンモノではないあくまでも三宅もどき。
それは皆にわかってもらいたいと思っています。
ホンモノに触れたければ、三宅島で行われている練習会に参加するのが一番よさそうです。