HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

スリランカは日本の大恩人

スリランカのジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ氏の名前を知っている日本人は決して多くはないと思われます。

彼は1951年、日本の敗戦処理を決めるサンフランシスコ講和会議において日本への賠償を求めない演説を行い、それまでの議場の雰囲気を一変させた人物。
親日派で敬虔な仏教徒であった氏は「憎悪は憎悪によって止む事はなく慈愛によって止む」という仏陀の言葉を引用し、寛容の精神を説いた。

この演説によって日本は多大な賠償金を課せられる事なく自由主義陣営の一員として迎え入れられ、
戦争によって疲弊した日本の戦後復興は無借金状態からスタートする事ができた。
日本がソ連(北海道・東北)、アメリカ(関東・中部)、イギリス(中国・九州)、中国(四国・近畿)によって分割統治される案もあり、これと多大な賠償金が課せられていたら今の日本はどうなっていたことか・・・。

ジャヤワルダナ氏は日本が同じ仏教徒の国であったこと(戦争中は現人神の国でありましたが)、アジア諸国が西欧列強に植民地化されていった中で日本が明治維新を経て独立を保った事において親日的であったと思われます。

ジャヤワルダナ氏の演説で日本が救われた事は日本の教科書にも載っていないし、会議に出席した吉田茂池田勇人宮澤喜一の各氏の口から語られたという記憶もない。

日本国内にいると知らなくても済む事もありますが、国外では済まされない事もあるように思います。

平和な日本、しかし過去にアジア諸国でイギリス、オーストラリア、オランダ、アメリカと戦火を交えた事はしっかり学習しおく必要があると思う。

スリランカと日本の関係もその一つでしょう。