まだまだ暑い日が続きます。
朝家を出て駅に着く頃は汗びっしょり。
汗だくで電車に乗り込むと、斜め向かいにじっと見つめる視線を感じる。
無視しているとどうも中学生のようだが私の顔を覗き込んでいるようなのだ。
そちらに視線を向けるとその中学生と視線が合った。
その瞬間、彼はにこっと笑って「おはよう」と言った。
もちろん面識はないが、どうやら知的障害があるようだ。
こちらもにこっと笑って「おはよう」
どうも私が汗だくになっているので心配してくれていたようだ。
彼「たいへんだね」
私「そうだねえ、暑いからねえ」
駅に着くまで彼は少し安心したようだった。
私が降りるときに「気をつけてね」と彼。
手で挨拶をして電車を後にした。
車内はそう混雑はしていなかったけど、殺伐とした通勤電車の中で
一服の清涼剤に出会ったような、なんともさわやかな朝だった。
ああやって彼は無邪気なしあわせをばら撒いているんだろうなあ。
肩がぶつかった、とか荷物が邪魔だとか、いらいらしている普通の人は異常なのかも。
どうでもいい事は気にせずに一生懸命生きてればそれでいいのだ。