口は手の手先
太鼓を打っていて気がついた事。
口唱歌といって、太鼓の曲のフレーズを口で言えるとそのまま太鼓が打てる。
口唱歌ができないと曲もなぜか打てないのである。
思うに、太鼓のフレーズを覚えるのは脳である。
体が覚える、と言っても脳が覚えたものを反射的に体に伝えるという事だろうと思う。
脳がフレーズを記憶し、それを手にこう打てと指令を出す。
その記憶を口に出すのが口唱歌。
口唱歌は脳にフレーズが記憶されたかどうか、ことばで確かめる手段なんだろう。
脳に記憶されたフレーズを口に声として出すよう伝えるか、手に動きとして伝えるかの違い。
ゆえに口唱歌ができなければ太鼓の曲は打てないわけなのだ。
新人さんたちに、まず口唱歌といってるのも、とにかく曲を覚えなさい、という事じゃね。
即興演奏はどうなんだろう。
これとて記憶されたフレーズを瞬時に脳で組み立ててそれを手に伝える行為だと思う。
音のイメージを描いてから打つ。
太鼓歴の浅い人に即興をやれといってもなかなか打てるものではない。
フレーズを描く能力、イメージを手に伝える訓練、さまざまなリズムやテンポ、
地道で冒険的な練習を積み重ねてこそ、即興演奏もできるようになる、はず。
かくいう私もまだまだ発展途上の身の上なのであ~る。