写真川柳
施しも 機械相手の 世相かな 修行の僧も貨幣経済に組み込まれている今様であります。 都会には注意しないと偽物の修行僧もいるとか。 雲水の衣装一式レンタル制度があると・・・。 落語家の三遊亭小遊三ではありませんが 自販機の下をまさぐるといくばくか…
木漏れ日に 森を切り取る 画家一人 石神井公園でのひとこま。 風景の中に絵が溶け込んでおりました。 創作の時はよけいな雑音は聴こえてきそうもありません。 絵の中に 時間と空気を 封じ込め 今回はいつになく普通の川柳になっちゃいました~。 たまにはこ…
切り株や苦労の跡を語り出し 公園で見かけた切り株。 切られてからまだそう時が経っていませんね。 年輪は今まで生きた証を語っているかのようです。 そこに当然のようにあったもの・・・。 失って初めてわかるありがたさ
首曲げて大空仰ぐ心地よさ 秋は空気もうまいですねえ。 天高し人肥ゆる秋でもあります。 暦の上では冬に突入いたしましたが世は晩秋ですね。 仰ぎ見る空は無限大との感覚がありますが、地球は有限。 もっともっと地球を大事にしないとね・・・。 そのために…
曲線や 親子の影の 丸さかな 大型商業施設で一服する親子。 直線はどうしても人工的で面白みに欠けるのかも。 商業施設の通路も見通せる直線よりも曲線の方が賑わい感を演出する事ができますね。 先が見通せないのもいい事があるものです。 先が見通せない…
未来へと続くレールの頼もしさ これからの出番を待つ若いレールたち。 今は赤錆に包まれていますがいざ現場ではきっと光り輝く事でしょう。 日本の若者もかくありなん。 しかし、これが古いレールだとすると見方が一変してしまいます。 役終えて静かに錆を…
怖いもの見たさ観たあとうなされる 何やら不思議なショーウィンドウ。 人体解剖図は子供の目にどう映っているのでしょうや。 幼い頃、何回も同じ夢を見た事があります。 蒲田の駅で人体模型の集団に追っかけられる夢。 夢の中では思うように走れず恐ろしい…
後になり分岐点こそわかるもの 人生の分岐点ってあるような気がします。 右へ行くか左に行くか、さて・・・。 でも正解だったかどうかは後になっても分からないのでは? あの時こうしていれば、と考えがちですが自分の人生はひとつ。 結果がすべてで現実で…
老いの手に生きる証の植木かな 電車の中、家路につく老夫婦。 家の庭に植えるのでしょうか、その手には植木の苗が顔を覗かせております。 先日テレビを観ておりますと、生命が誕生した要素はアミノ酸の存在とかで 宇宙空間にはアミノ酸の存在が確認されてい…
ちょっとした心のかたち見えるもの お寺の柱の陰にきれいに揃えられた履物。 とても日本的な光景です。 心が形に形が心に。 形は形骸化する事もままあるので、心は忘れたくないものです。 逆に気持ちが態度に現れちゃう事も普通。 このへんは日頃の修練が必…
思い出はふわりほんわか母娘 これも10年ほど前の夏の写真です。 双子(?)の姉妹は今は高校生くらいでしょうか。 写真に撮られたのもわからないはずですがこの日の事は覚えているのかな。 風船というと手で叩いた時のあの頼りない抵抗感を思い出します。 …
忽然と 消えても誰も 記憶なし ある日突然建物がなくなっている事があります。 そこで思うことは、あれ?ここに何があったんだろ??? いつも見慣れている街でもそうなんですねえ。 日本の街はこうして新陳代謝を繰り返し、記憶からなくなっていきます。 …
昔なら 消費は美徳 と大真面目 消費が増えれば景気はよくなる その典型がバブル景気、とにかくあぶく銭を使いまくった。 今回大震災に見舞われた日本は節電、自粛の嵐が吹き荒れた。 人が金を儲けるためだけの無意味な消費は控えるという事を学べたのかも知…
嘘の上 嘘重ねてや 錆びていく 嘘は泥棒の始まりともいいますが 小さな嘘からのっぴきならぬ事に追い込まれる、 松本清張の作品などのテーマなどにも使われておりますね。 しかしこのトタンの張り方は尋常ではありません。 なんでこんなになっちゃったんだ…
結界に 過去と現代 同居して これはずいぶん昔に撮った写真です。 2000年5月5日の赤坂豊川稲荷。 恐らく今も同じ姿をとどめていると思われます。 ずらりと並んだ提灯の向こう側はあわただしい現代 こちら側は時間がとまったかのような神の領域。 東京には神…
人生も 上り下りが あるものを 駅はドラマチック。 駅自体は目的にはならないけれど たくさんの人々が集まり、それぞれの目的地へ向かう。 線路には 時間のダイヤ 埋もれおり
のんびりと のんびりと待つ 日暮れかな ゆったりと時間が流れていきます。 なんとも平和な光景。 それでも水鳥にしてみれば 今日の糧 泳ぎ続けて 得る努力
夕焼けに 今日の疲れを 乗せてみる 夕焼けを見ているとどこどなく感傷的になります。 今日の仕事は終わりにして、これからはプライベートタイム。 いったいあの焼き尽くされるような西の国には何があるのだろう。 夜のとばりがおり、どこか不安な闇の世の底…
雪だるま 一日だけの いのちなり 東京に初雪。 出勤の朝、雪だるま君に遭遇。 帰りには殆どが消え失せておりました。 東京での雪は珍しく、もっと降ればいいなあ、 というのが殆どすべての子供達の声でしょう。 凍てついた こころをとかす 雪だるま
夢を見る 機会の減った 大人かな 前回に続き夢のお話。 眠っている時に見る夢。 子供の頃はよく夢をみました。 不思議と同じ夢を見たり、続きで見たり。 小さい頃は夢も白黒だったような記憶もあります。 映画もテレビも白黒だった影響でしょうか・・・。 大…