今、新曲として三崎のぶち合わせ太鼓という曲をやっています。
神奈川県三浦半島の突端、まぐろ漁港で有名な三崎の漁師の荒くれ喧嘩太鼓。
豊漁を祈念して島と半島の二手に分かれ、太鼓合戦を繰り広げ、
負けたほうは太鼓の革を破られ海に叩き込まれるという程の激しい太鼓・・・
と聞いております。
基本のフレーズにドドーンドンドンというのがありますが、
これは荒波が岩場に砕け散る時の音を模したとされているらしい。
そういう曲の由来とか、イメージを大切にして太鼓を打ちたいと思っています。
太鼓はあくまでも何かを表現する楽器、曲には何らかの思い入れがあるはず。
それを理解して音を出したいと思うのであります。
茶道にしても弓道にしてもそのカタチ一つづつに意味があり、
その意味を理解する事でより深いところに到達できるものではないでしょうか。
カタチだけまねても音は出せますがそれで人のココロに届くのか、
大きな疑問符がつくところであります。
そういった意味ではこのぶちあわせ太鼓という激しい太鼓は中高年の我々が
演じる曲ではないのかも知れない・・・。
あえてやるなら激しさではなく、自然への畏怖、感謝を表現することか・・・。
個人的に今まではフレーズを覚えるのに腐心してきましたが、
これからは曲をどう表現するかに取り組む時期に来ているのかも。